公営塾について

究極の公私教育機関コラボと言えるような公営の塾が開講されたというケースがあります。島根県沖合に浮かぶ島の海士町(あまちょう)が、西ノ島町と知夫(ちぶ)村との島前3町村による「隠岐園(おきのくに)学習センター」がそれです。自治体が地域振興や教育振興のため用意した公営の塾という訳です。民間の塾ではなかなか入ってくることができない島に自治体で塾を作ってしまおうという新たな試みです。「think global, act local」から「グローバル」ならぬ「グローカル」人材育成を島内の高校と連携しながら生徒を支援する教育機関とうたわれています。地球規模で物事を考え、地域に密着した行動をする、というまさに地に足のついた国際教育を目指していると言えそうです。県外から指導経験豊富な講師を招き、島が抱える身近な課題に取り組みつつのキャリア教育にも取り組んでいるとのこと。月謝は、1・2年生が10,000円、3年で12,000円という事でした。方向性が間違っていなかったのか、早速結果が出始めてきたようです。国公立大学や有名私立大学への進学実績を挙げ、更に提携している島内の高校では、何と国内版留学生とでも呼べるような他地域からの若者たちが集まってきているという話です。